ありがとう腎臓病

このブログは25才で腎臓病と診断されたKIYOKUNが、ある人からの「腎臓病に感謝」という言葉をきっかけに、毎日を精一杯生きてHAPPYな人生を歩む物語です。

其の142
母にお願いする

 

母の腎臓移植の申し出を断ったのを隣で妻のCちゃんが聞いていました。

Cちゃんは

「せっかくお母さんが話してくれているのにそんなにキツい言い方をしないでも」

と言って僕の話し方を諌めてくれました。

 

 

僕はCちゃんの言う事も母の想いも良くわかっているつもりでした。

しかし、人工透析を受けながら強い、大きな立派な人間になるという決意や、

健康な母の体を傷つけてはいけないという想いが交錯して頭の中が整理できていませんでした。

そしてついキツい口調で母の話を断ったのでした。

 

次の日、仕事の帰りに人工透析でした。

人工透析はベッドの中で約5時間の治療です。

ベッドの中でいろいろと一人落ち着いて考えていました。

そこでCちゃんと結婚して新しい生活が始まって、僕はもっと元気になりたいという衝動が

ふつふつとこみ上げて来たのでした。

もっと元気になってしっかりと働いてもっと幸せな家庭を築きたい。

そして、今まで僕はTさんやS先輩等たくさんの方々に励まされたりお世話になってきました。

いつまでもお世話になるばかりではなくて今度は僕が少しでも人を励ます側になりたい。

という想いにかられました。

そのためにはやっぱり腎臓移植をした方が良いと思いました。

 

人工透析が終って帰りの車の中で母に電話しました。

「この前は、せっかくの申し出を断ってごめん」

と僕は母に言いました。

「この前の話をお願いしてもええかな」

「このままでは僕は前に進まれへんねん」

と母に伝えました。

母は

「ええよ」

「ええよ」

と少し涙声で答えてくれました。

 

おかあちゃんは、

とても大きくて、

とても強くて、

そして、

とても優しかった。

haha

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