ありがとう腎臓病

このブログは25才で腎臓病と診断されたKIYOKUNが、ある人からの「腎臓病に感謝」という言葉をきっかけに、毎日を精一杯生きてHAPPYな人生を歩む物語です。

其の29
本をたくさん読む

 

のっしのっし先生の人工透析宣言からしばらくするとだんだんとクレアチニンの数値が悪化し始めました。

 

僕にもだんだんと自覚症状が出て来ました。しんどくなってきたのです。外出することは少なくなってきました。また、家にいる時はほとんど横になることが多くなってきました。

 

しんどくなってくると人工透析になる事が怖くなってきました。人工透析を導入する事の具体的に何が嫌なのか、何が怖いのかは自分でも気づいていませんでした。しかし、病院にいって治療してもらい、家ではちゃんと食事療法をしているのに腎臓病が治る方法がなく、悪い方へとズルズルといくのが嫌でしたし、努力が無駄の様な気がしてきて気力が無くなっていくのが怖かったのかもしれません。

 

僕は気を紛らわすために本を読む様になりました。最初は中谷彰宏さんの本をよく読みました。近くの本屋さんに立ち寄った時に目について手に取った本でした。中谷さんの本は字が大きくて、行間が広くて読み易くてすぐに1冊を読み終える事ができました。1冊読み終わると何か達成したような気がして嬉しかったのです。それで中谷さんの本を次々と読破していきました。中谷さんの本は心が前向きになる内容が多く僕は大好きでした。

 

当時インターネットで大手書店が本の検索と注文ができるようになってきていました。家の中にずっといる僕にはこのシステムがうってつけでした。次々と本を注文しては読んでいきました。中国の故事を読んで物事に対する考え方を学んだり、いろいろな小説家の作品を読んでいきました。本の中で出会った心に残った言葉をノートに書き写して、自分に当てはめて想いを重ねていました。その時に覚えた「艱難汝を玉にす」と言う言葉が特に好きでした。

 

しんどい時や苦しい心境でないと読まないような本に出会う事が出来たり、またしんどいからこそ共感できた言葉に出会う事ができました。当時は分かるはずもありませんでしたが今から振り返ってみると、腎臓病になったおかげでした。

 

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