夜になりました。
入院してはじめての食事の時間になりました。
病院の食事は時間が決まっています。
朝は8時、お昼は12時そして夕食は18時です。
病室まで看護師さんが食事を運んでくれます。
僕はH先生の<特別メニュー>を楽しみに待っていました。
看護師さんが、
「ごはんですよ~」
と明るい声で僕の食事をプレートにのせて持って来てくれました。
お待ちかねの<特別メニュー>は何と、何と、
真っ白でした。
本当に白でした。
ご飯は白米ですので白は分かります。
でも、おかずまでが白いのです。
おかずはユリネとおもちとデザートのプリン。
ユリネは鉢に山盛り一杯でした。ユリネの下にかまぼこでも入っているのかと思いお箸で探してみましたがどこまでもユリネで鉢の底までユリネでした。こんなにユリネを今まで食べた事は人生でありません。おそらく5年分くらいのユリネを1回の夕食で出て来たのです。
お皿の上に乗っていたおもちは、おもちではありませんでした。でんぷんの固まりの様な物でした。でんぷんの固まりの上に甘~いシロップをかけてありました。でんぷんはカチカチでした。
デザートのプリンは今まで見た事のないメーカーのプリンでした。
そして味はこれまたものすごく甘いのです。一口食べたら歯磨きをしたくなる程の甘さです。
この特別メニューは後でしっかりと勉強する事になるのですが腎臓病の進行を抑えるための食事でした。1日の総量が2000カロリー、タンパク質40グラム、塩分4グラムというものでした。