「自己アピール」と「志望動機」をしっかりと自信をもって答えられるように、
何度も何度も紙に書いて練り直してきました。
しかし、驚く事に僕の口から出た言葉は、何度も何度も練習して事前に準備した物とは全く違うものでした。
アドリブです。アドリブですがしっかりと準備をしてなおかつ、実際に会社に来て、見て、空気を吸って、会社で働いている方々を見て感じた事が僕の生きた言葉として出てきたのだと思います。
僕は
「長い間病気で苦労をしてようやく仕事が出来る様に回復して来ました。御社も長い不景気から脱却し、好業績をあげていると聞いております。私もこれから充実した人生を歩むためにピンチをチャンスに変革していった御社で勉強させていただきたいと思っております。云々。」
話しました。
僕が面接を受けた会社は長く続く不況で苦しい経営を余儀なくされてきましたが、僕が面接を受けた頃にはようやく不況を脱していました。
僕は自分の人生を会社に重ね合わせて答えたのです。
N部長が突然立ち上がって、頭を下げられて
「ありがとうございます」
とおっしゃいました。
N部長は長い間この会社は不況が続き、リストラや経営の効率化を図ってきたが大変な苦労を伴ってきた。その事が部外者の僕に理解してもらった事が嬉しいとおっしゃってくれました。
なぜこの場面で僕は準備してあったものとはちがう答えを話す事が出来たのかは分かりません。
ですが僕は十分納得できた面接の機会をいただきました。
結果は後日連絡をいただけるとの事でした。