H先生は「おしっこ」のお話に続いて「igA腎症」の事を話してくれました。
僕は
「igA腎症というのは何だろう」
という不安と共に
「でも、今は医学が進んでいるからきっと治るだろう」
と心の中で考えていた。
H先生はigA腎症について明るく元気な声で説明を続けてくれました。
「igA腎症のigAというのは免疫システムの事で簡単にいうと、体の外から中に入ってきたバイキンをこのigAがやっつけてくれる。
でも、なぜかあなたのigAはあろうことかあなたの腎臓をやっつけている。」
と話してくれました。
H先生はお話を続けてくれて、僕の腎臓はすでにigA腎症になってからかなりの年数が経過していると教えてくれました。
さらにigA腎症の中でも僕の症状は、
「igA腎症予後不良」
というタイプという事だった。
これはかなりの確率で将来、腎臓が働けなくなるという最悪のタイプとの事らしい。
僕はH先生のお話を受け入れられなかった。
僕は自覚症状が全くなくて元気そのものだったからです。
その事をH先生に言うと、H先生は
「このままだと近い将来、自覚症状が出てきてしんどくなってくる」
と告げた。