退職後僕は家で1日横になっていました。
ですがだんだんとしんどくなってきて、呼吸困難が出てきました。
呼吸困難はしばらくすると治まりました。
しかし、ほっとしたのもつかの間で、また呼吸困難が起こってきました。
呼吸困難が起こっては治まるという事を繰り返して、僕は不安になってきました。
僕もさすがに、観念して弟に病院に送ってもらいました。
病院に着くとすぐに診察してくれました。
H先生は
「kiyokunどうする?」
僕は
「一番良い方法でお任せします。」
H先生は
「よっしゃ、人工透析しよう。心配ないよ、楽になるから、大丈夫。」
とおっしゃってくれました。
僕は人工透析室に看護師さんに付き添われて入っていきました。
人工透析室のベッドに横になるとベッドの脇には透明な太いパイプとミックスジュースを飲むときに使うストローの様な長い管が繋がっていました。
人工透析室でベテランのスタッフの方が、僕の左腕のシャントを手で確認する様に触りながら、針を刺す場所を探していました。人工透析の針は太くて僕はビックリしました。そんなのを刺されたら痛みで気絶してしまうのではと思うくらいでした。
「針が痛かったら言ってね〜」
と優しく声をかけながらズブリと初めての人工透析の針を刺してもらいました。
僕は気合いを入れていました。初めてラグビーの試合に出てタックルするくらい気合いを入れていましたので針の痛さは全く分かりませんでした。そしてラグビーの試合の様に緊張していました。
僕は始めての人工透析治療の最中は僕はガチガチに緊張していて、透析中にいつ、しんどさが襲ってくるのかと身構えていました。まだかまだかと体を固くして待ち構えていました。すると透明な太いパイプとストローは僕の血で真っ赤になってグルグルと回っていました。
途中で看護師さんやスタッフの方々が僕にたくさん声をかけてくれました。
僕はその都度「はい、大丈夫です」と気合いを入れて返事をしていました。
始めての人工透析は3時間で終りました。治療中は全くしんどくなりませんでした。
弟は血を見ると卒倒するくらいですが、弟も気合いが入っていたのでしょう。僕の側で僕の血で真っ赤になったストローをみても大丈夫でした。
僕は入院することになりました。
そして病室に戻ると安堵したの安心したのか直ぐに眠ってしまいました。