Tさん宅の訪問の日が来ました。
母と二人でTさんの家に車で向かいました。
Tさんの家に向かう車中で僕はドキドキしていました。
Tさんにお会いしたら病気が治る方法が分かるかもと思っていたからです。
Tさんの家は僕の家から車で40分ほどの所にありました。
Tさんの家の近くまで来ましたが見つけられなかったのでTさんに電話をしました。
角の家だという事でしたのですぐに見つける事ができました。
Tさんの家は農家をやってらっしゃったのか、とても大きい家でした。
庭は車が6台くらい止められそうでした。
僕と母は車を止めて玄関にむかいました。
玄関で「こんにちは」と声をかけました。
さっき電話をしていたのでTさんが直ぐに玄関まで出て来てくれました。
「おー、ようきたな、上がって上がって」
と気さくに出迎えてくれました。
通された部屋は畳の和室の部屋でした。
すごく大きい部屋で20畳ぐらいはあろうかという部屋でした。
部屋の南側には大きい縁側があって日がよく当たっていました。
部屋の真ん中に大きい立派な座卓がありました。
Tさんが
「まぁ、座ってよ~」
と声をかけてくれて僕と母は座らせてもらいました。
座卓の向かいにTさんが座りました。
Tさんは気さくな方で、60歳後半でその日はジージャンを着ていました。
Tさんは僕の顔を見て、
「小学校の時の面影があるなぁ~」
と言いました。
僕もうっすらとTさんの事を覚えていました。
Tさんは、
「ほんで、どないしたんよ~」
と聞いてくれました。