いよいよ入院の日がやってきました。
先ずは僕が手術の約一ヶ月前に入院して、体全体の精密検査をします。
母は手術の10日前に入院する事になりました。
ドナーの母は精密検査の必要がないからです。
病院に僕とCちゃんと、母と父で行きました。
腎臓内科の受付で手続きをすると受付の方が
「S先生からお話がありますので」
と言われました。
S先生のお名前ははじめて聞く名前でした。
僕たちはてっきり今までお世話になって来たH先生が主治医だと思い込んでいました。
S先生と奥の部屋で面会しました。
S先生は若くて、優しい話し方をする先生でした。
僕と母の主治医はS先生が担当してくれることになりました。
ですが腎臓移植は大きな手術ですので腎臓内科と泌尿器科全体で、
多くの先生にお世話になる事になるとのことでした。
そして腎臓移植手術のスケジュールの大きな流れを話してくれました。
腎臓移植手術は6月22日の予定でした。
それまでに僕がこの病院で人工透析を受けながら、
いろいろな体の精密検査をすること。
そしてうまくいけば術後、ひと月くらいで退院できるとの事でした。
手術日の6月22日はこの歳は夏至にあたっていました。
腎臓という体の水をコントロールする臓器の手術が、
火のパワーの強い夏至の日に行われるのが面白いなと感じました。
何か意味があるのでしょうが僕には分かりませんでした。
でも入院した時は例年に無く涼しかったのでした。