ありがとう腎臓病

このブログは25才で腎臓病と診断されたKIYOKUNが、ある人からの「腎臓病に感謝」という言葉をきっかけに、毎日を精一杯生きてHAPPYな人生を歩む物語です。

其の24
扁桃腺摘出手術

 

 

 

この入院のメインイベントは扁桃腺の摘出手術でした。

扁桃腺とは喉の奥の両側に2つあります。扁桃腺は外から体の中に入ってくるバイキンを防御してくれる働きがあります。それで幼児のように小さい時はまだ抵抗力が無いので扁桃腺にバイキンがひっかかります。そのバイキンをやっつけるために体はミサイルを発射して体を守ります。そのミサイルを少し難しい言葉ですがiga抗体といいます。

 

ですが扁桃腺にバイキンがまだあるままだと体はiga抗体を出し続けます。そしてこのiga抗体が血液の流れに乗って腎臓までいきます。そこで腎臓のおしっこをつくる器官にiga抗体がたくさん溜まります。溜まりにたまったiga抗体のミサイルが腎臓で大爆発するのです。それがiga腎炎です。僕は小さい時から扁桃腺肥大で発熱の経験が多くありました。それでもしかすると扁桃腺がiga腎炎の原因かもということでこの手術をする事になりました。成人すると抵抗力があるのでもう扁桃腺はとっても大丈夫との事でした。

 

扁桃腺の摘出手術は腎臓内科の先生と耳鼻科の先生と麻酔科の先生とでやってくれます。腎臓内科の先生はH先生ともう一人の先生でした。 もう一人の先生は象みたいにのっしのっしと歩く先生でした。麻酔科の先生のお仕事は手術の時に全身麻酔で行いますので僕の体に合った麻酔を調整してくれます。耳鼻科の先生は実際に手術で扁桃腺を摘出してくれます。

 

手術の前に耳鼻科に診察にいきました。手術をしてくれる先生と初めて顔合わせです。会って驚きました。先生は女性の方でした。しかも非常に若くてかわいらしい先生でした。まだ大学を出て間もないようでした。診察には母もついて来てくれていました。診察の後に母と顔を見合わせて大丈夫かなと話ました。僕も母も手術の前で少しナーバスになっていたからです。でもこの心配は杞憂に終わりました。先生は非常に優しくて優秀な方でした。そして熱心でした。僕が心配しない様にといろいろと声をかけてくれました。

 

扁桃腺摘出手術は麻酔がかかっているので痛みは全くありませんでした。時間も短かった様に記憶しています。手術後に喉がひりひりとしてお水を飲んだりご飯を食べる時に痛みました。この痛みは1週間程続きました。

ですがもっと痛くて難儀な事がありました。おしっこの管です。手術後は一晩安静にします。それでトイレに行かなくてもよいようにおチンチンの先の尿道から管を通しておしっこをします。これが痛いのです。麻酔が切れた後は痛くていたくて必死に我慢しました。

 

しかし脂汗をたらすほどもっと痛かったのは朝です。朝方、男の生理現象でおチンチンが大きくなった時にめちゃくちゃ痛いのです。それを看護師さんに言うのがすごく恥ずかしくて我慢していました。さすがに僕の様子におかしいと気づいた看護師さんが僕に声をかけてくれました。僕は勇気をもってソレを告げました。看護師さんはソノ様子を見て「若いな~」と笑いながら言いました。僕は笑い事ではありませんでした。冷や汗をたらしながら必死で我慢していました。看護師さんは担当の先生の許可が無いと管は抜けませんと言いました。僕はH先生だと思っていたらこの管の担当はなんと、耳鼻科の若い可愛らしい女先生でした。僕は耳鼻科の先生に管を抜いてもらいました。

僕はまだ20代前半でした。

 

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